柵をさくっと切ってお刺身食べる(。・_・。)

計算通りに切ったのに身が割れた!を防止する為の考え方

狙い通りに切ったのに身が割れてがっかり
サクに対して切る角度の調整も完了!いざ切ってみたら「あれれれれ(?〜?、身が割れてしまった」なんて事があると思います。しかも上手くいかない時は切る度に同じところが欠けるのです。このような身割れは、プロでも時間に追われていたりするとやってしまう対処が難しい現象なのですが、身が割れてしまうと商品価値が下がってしまうので幾つかの対処法があります。逆に言うと、これを無視して作業してしまうと身割れは起こるものと言っても良いです。それでは早速その方法を紹介していきましょう。
まず一番重要なのが「冷凍された状態では切らない」こと。食事の準備でサクを取り出した時に、「あら、解凍を忘れていた」と気付いたけれども、晩御飯までの時間も無いので強引に凍りついたまま使用するなんていうのは良くあるパターンですが、これはもう割りまくりになります。何故かと言うと、凍りついたサクはまな板に乗せた場合にツルツル滑ります。ですから、当然強く押さえつけないと切れません。更に、硬くなっているので刃で切るというよりも押し潰すようにしないと切れないのです。そうすると、押し潰されたサクの脆い部分が剥がれ落ちるようにして崩れます。更に、凍っている物を切ろうとするので強い力が必要で、刃が滑った時に制御不能になって非常に危ないです。更に出来栄えも良くならないので、例え急いでいたとしても凍ったサクを切るのは非常に危険で良い結末にはならないと思って十分に用心して下さい。これならやるんじゃなかった、と悔やむくらい割れまくります。
では、反対に完全に解凍されたサクはどうなのでしょうか?この場合は、サクはしっかりまな板に乗っていて滑らないので押さえる力は殆ど要りません。但し、肉に弾力性があるので切る時に良く切れる包丁で無いとこれも押し潰すような切れ方になり、強めの筋がある場合にはその筋のところで切れなくなってギコギコ切ることになったり、結局押し潰す形になって割れたりします(この場合は完全に割れるというよりも崩れてべちゃ〜とする))。結果的に、切るのには意外と難しいし、完全に解凍された状態ではどんどんと味も落ちてきますから完全に解凍された状態もお勧めできません
そうすると、完全解凍よりも多少硬くて包丁を入れた時に弾力でたわまない程度のサクが良いということになります。この状態の何が良いかというと、多少凍っているサクの場合はまな板の水分に触れるとその水分が凍りついてまな板に吸い付くようになるので固定が容易であり、肉がたわまないので狙ったように切れることです。もし柔らか過ぎて肉がたわむ場合は、切っている間に潰れるように変形してしまうので綺麗に均等の幅で切る調整が難しくなります。ぶに〜っとなる分、厚みが変化しているところを切ることになるので切断面が膨らんだり凹んだりした状態になってしまいます。結果、薄く切れた場合に中央部がすかすかで破れたりするのです。ですから、多少凍っていてシャクっと切れる方が切り易いのです。ですが、この切れ易い状態は包丁の切れ味に影響しまして、切れる包丁ならばある程度硬くなっていても楽々と切れる反面、なまくらになっているとサクが殆ど完全解凍状態まで溶けていないと刃が入っていかない状態になります。こうなると、サクが切り易い状態でも切れなくなって上手く出来ませんので、以前に説明したように「まずは包丁を研ごう!」という話になるのです。
解凍する方法、え?レンジでチン?!
そんな訳で、切るのに丁度良い解凍をしたい訳ですが、皆さんならどうしますか?
もしレンジでチンしていたなら、直ぐにドリップが出てしまいますからちょっと避けた方が良いです。気付くと茹でマグロになっているかもしれません。お湯で解凍?10秒位浸けた後に布巾で水気を拭き取って冷蔵してから使うなら何とかですが、これもあまり良くは無いです。少し時間を間違えると表面がでろんでろんになりますし。レンチンも駄目、お湯も駄目、だったら自然解凍?素晴らしいですが溶けるまでのタイミングが読み難いのが悩む所です。ですので、冷蔵した状態で解凍するのが個人的には分かり易くてお勧めです。この方法の何が良いかというと、冷蔵の温度は大体一定なので安定した温度で解凍される、つまり時間の調整が簡単で、解凍が一気に進むことも無いので劣化も遅いので時間に余裕があることです。それこそ多少放置しても冷蔵してあるから問題は無いでしょう。でもその反面、解凍までの時間が掛かるのが難点です。サクがカッチンコッチンに凍っていると全然溶け無いので、下準備が必要です。
その為、まずはサクをビニール袋でなるべく空気が入らないように包んでしっかりと封をします。そして、サクの入った袋を容器等に入れて容器に水を流します。この時、ビニール袋の中に水が入り込んでサクに水が直接触れてしまうとサクが水っぽくなりますし、水の方に味が出て行ってしまうのでサクは濡れないようにして下さい。サクに対して袋ごしで水を掛けていると、最初はカッチコチに凍って冷たいサクに接触した水が凍りついてビニール袋の表面に付着しますが、少しすると凍らなくなります。これである程度までの解凍は終わったので、水を止めてサクを袋から取り出して冷蔵庫にしまって下さい。その後、冷蔵庫の温度にもよりますが、2時間も経てば十分な状態になっているかと思います。
冷凍と生、どっちが良い?
ここまでの話は「冷凍」されたサクの話でしたが、「生」のサクもありますよね。この場合は凍らせては生である意味が無いのでそのまま使います。もし少し暖まり過ぎていたら、一旦冷蔵庫に入れると冷えて出てしまったドリップが吸収されるので少し冷やし込むのも良いです。ですが、なるべくでしたら生の新鮮さを生かしたい(それに高いし...)ので、スーパーなどで買ってきたサクは暖まる前に直ぐに切った方が良いでしょう。
この「生のサク」ですが、ビンチョだと少し難点があります。というのも、ビンチョは脆くて崩れやすいマグロなので、プロでも崩さずに加工することは厳しく、加工する分にはやや凍っていた方が良いのです。実際にスーパーでビンチョが棚に並び始めた所を観察して貰えると分かるのですが、まるでタタキにしたようなぐちゃぐちゃな切り落としが結構な量出ます。これくらいに切るのが難しいマグロではあるので、冷凍が無かった時代には直ぐに崩れるビンチョは嫌がられましたし、魚屋さんの人でも「ビンチョは生よりも冷凍の方が良い」という人だっています。ですから、もし「また崩れた(T-T」となっても「いや、プロでもそうかも?(。・_・。)」とご安心して下さい。
お刺身第4弾もまさかの下準備のコツです。下準備を積み上げていったからこそ、初めて上手くいく、そんなお刺身の話でした(。・я・。)。次回は、お刺身の角(かど)が立つ、ひら切りについてです。
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最終更新日:2016年01月14日