格安スマホとは
スマホメーカーFREETELが新しく始めた「FREETEL SIM」をチェックしたら意外とふわふわ。

FREETEL(フリーテル)の格安スマホはネット使用量の少ない人向け

FREETEL SIMは大胆な戦略
プラスワンという会社をご存知でしょうか?わたしも最近までは全く知らなかったのですが、2012年10月に設立されたとても若い会社で資本金3.6億円、東京都港区にある中小企業です。この会社はFREETELというブランドで2.5万円以下の買いやすいスマホを製造しているメーカーでもあります。当サイトだと低価格帯で紹介しているpriori2を作っている会社でもあります。そんなメーカーさんが新しく格安スマホ(MVNO)業界に参戦しました(と言っても、実際は別のサービスながら2014年末から参戦してます)。その名もずばりそのままのFREETEL SIM。音声SIMも扱うこのサービスですが、今までは大体「インターネットプロバイダーの会社」or「インターネットのサービス提供会社」であるかのどちらかだったので、メーカーさんが回線まで提供するというレアなケースが今回の「FREETEL SIM」です。
FREETEL SIMは他と何が違うのか
今まではモノ作りの会社でないサービスを提供する会社が格安スマホに参戦してきていた訳ですが、今回のFREETEL SIMは違います。これを聞いただけでも、メーカー視点ならではのどんなサービスを展開するのだろうか?とワクワクしますね。それに応えたのか、FREETEL SIMは確かに独特なサービス展開をしてきました。その最大の特徴はずばり、
ネット使用量とか面倒な選択無しに使った分だけ払う
です。これまでの格安スマホ(MVNO)ですと、ネット使用量に応じたサービスを選択するのが基本でした。ですがこのネットの使用量、普段から電気やガス・水道といったメーターのように「今月は○○ギガバイト使用しました、先々月は○○ギガバイトの使用でした」と案内が出るようなものでは無いですし、「夏場はネットの使用量が多過ぎるので節ネット!ネットは大切にね♪」のような話も全く聞きません(何処かにはあるのかも?)。ネットやコンピューターに詳しい人でも「はて、どれくらい使用しているのだろうか?」と自分の普段の生活を見直して計算しないといけない状況ですので、慣れてない人にとっては「どうやって計算して良いかすら分らない」状況だったかと思います。それを何とか説明しようと各サイトでは、「多くの人は3ギガあれば良いかも」でしたり、「1~3ギガの使用量が一般的だ」といったような書き方になってしまう状況でした。この状況に嫌気がさし「無制限じゃないと良く分らないから嫌ッ!」という人もいたのではないかと思います。これに対するFREETEL SIMの答えは「使用量に応じて料金区間を会社側で自動的に切り替えるよ」というものでした。つまり、少なく使った月は安く、多く使った月は高くなる、分りやすい答えです。
「使った分だけ安心プラン」はユーザーにとってお得なのか?
分り易いことは素晴らしい!と確実に言えるのは事実。ですがこのサイトではもう少し詳しく突っ込んで調べていきたいと思います。FREETEL SIMで音声SIMを選択した場合、ネットの使用量に応じて自動的に変動する料金は下記のようになっています。
ネット
使用量
イメージ お値段
100MBまで ネットを全然使わない人 999円
100MB~
1GBまで
ネットをあまり使わない人 1,199円
1GB~
3GBまで
ネットを良く使うが、スマホは外出先で使う程度の人 1,600円
3GB~
5GBまで
家でも外でもスマホのネットを使う人 2,220円
5GB~
8GBまで
家でも外でもスマホのネットをかなり使う人 2,840円
8GB~
10GBまで
家でも外でもスマホのネットを使いまくりな人 3,170円
それぞれの料金価格帯としては他社と同じです。ですので、ユーザーで選ばなくて自動で選択してくれる一方で割り増しがあるような料金にはなっていません。安心ですね。この安心感を覚えた時に、少し心がざわついたのでもう少し深く調べることにしました。
それでは話を進めます。少し話が逸れてしまいますが、ネット使用量3GB(ギガバイト)の料金は何処の会社でもほとんど同じです。詳しくは「格安スマホ会社の比較」を参照下さい。
わき道に逸れてご免なさい。このように3GBの価格はあまりに横並びでびっくりするくらいなのですが、これほど各社横並びで揃っている理由の一つが「大体の人が3GBで足りる」、つまり言い換えると「一番お客さんの数を狙える層」だからではないかと推測します。スーパーで言うと、何処にいっても大体値段が同じな冷凍銀鮭みたいなものでしょうか。多くの人は3GB(ギガバイト)で収まる訳ですから、3GBあたりを中心にして次の2パターンで価格がどうなるか見ていきたいと思います。
例1)2GB、3GB、4GBと使った場合…
上の表から、1,600円、1,600円、2,220円の合計5,420円となります。これがもし「余った分を翌月繰越可能」の3GBのサービスであったとすると、1,600円(1GB繰越)、1,600円、1600円(1GB繰越分で補填)の合計4,800円となります。差額は620円です。
例2)3GB、4GB、2GBと使った場合…
上の表から、1,600円、2,200円、1,600円、合計5,420円となります。これがもし「余った分を翌月繰越可能」の3GBのサービスであったとすると、1,600円、1,600円(但し、1GB分は遅い)、1600円(1GB繰越)、合計4,800円となります。差額はありますが、サービスが低下している分の料金だとして考えて、料金の差は無いとしておきます。
こうしてみると2つの例を見比べると、得かどうかは場合によりけりですね。分り易く言えば、「FREETEL SIMは速度制限で遅くなるという不快感は無いが、料金が高くなる場合もある」と言った所でしょうか。勿論そうならないケースも後で紹介しますが、ここでは今の2例よりもネットをもう少し使わなかった場合、例えば使用量を0.5GBづつ減らした場合でみてみましょう。ネット容量3GBで契約するのであれば、それよりも少し少ない量を使用する人が選ぶので例1,2よりも現実に近い想定です。
例3)1.5GB、2.5GB、3.5GBと使った場合…
上の表から、1,600円、1,600円、2,220円の合計5,420円となります。これがもし「余った分を翌月繰越可能」の3GBのサービスであったとすると、1,600円(1GB繰越、1,600円、1600円(1GB繰越分で補填)の合計4,800円となります。差額は620円です。
例4)2.5GB、3.5GB、1.5GBと使った場合…
上の表から、1,600円、2,200円、1,600円、合計5,420円となります。これがもし「余った分を翌月繰越可能」の3GBのサービスであったとすると、1,600円(0.5GBの繰越)、1,600円(0.5GBの繰越分で補填)、1600円(1.5GB繰越)、合計4,800円となります。差額は620円です。
特徴がお分かりになったでしょうか?これからわかるのは、「制限よりやや少ない」使用量で使用する人にとっては「割高になりやすいサービス」なのです。いや待った!安くなるときの事を考えていないだろう?この意見はごもっともですので、例えば例の3,4から更に0.5GB使用量を少なくした場合を考えてみたいと思います。例1,2からみると1GBづつ減っていることになり、1ヶ月に2GBと3GBに対してかなり余裕をみた場合を想定しています。この場合は、
例5)1GB、2GB、3GBと使った場合…
上の表から、1,199円、1,600円、1,600円の合計4,399円となります。これがもし「余った分を翌月繰越可能」の3GBのサービスであったとすると、1,600円(2GB繰越)、1,600円(2+1GB繰越)、1600円の合計4,800円となります。差額は401円です。
例6)2GB、3GB、1GBと使った場合…
上の表から、1,600円、1,600円、1,199円、合計4,399円となります。これがもし「余った分を翌月繰越可能」の3GBのサービスであったとすると、1,600円(1GBの繰越)、1,600円、1600円(1+2GB繰越)、合計4,800円となります。差額は401円です。
1GB以下まで減らせられれば401円安くなるのだけど、3GBを越えると620円高くなる。少なく使った場合に安くなる金額と、多く使った場合に高くなる金額に差がある...このもやもや感、どうしても気になってしまうのは私だけでしょうか?更に考えてみると、制限が無い=容量を無駄に使い過ぎる可能性が高くなる、という難点もあると言えます。とはいえ、全く使わなかった月が安くなるのは確かなのでこれは有り難い事実。高くなる事もあるけれども安くなった時の効果で総合的にお得なのかを考える為、例えば海外出張で1ヶ月だけ使用無し、次の月は使わなかった反動で少し余分に使ってしまった、その次は元に戻った、といったありえそうな場合を考えて見ましょう。
例7)0GB、3.5GB、3GBと使った場合…
上の表から、999円、2,220円、1,600円の合計4,819円となります。これがもし「余った分を翌月繰越可能」の3GBのサービスであったとすると、1,600円(3GB繰越)、1,600円(繰越から補充して残り2.5GB)、1600円の合計4,800円となります。差額は19円です。
これはあくまで一例ですが、使わなかった月があるのにも関わらず思ったよりも安くならない印象がありますね。安心プランの考えは良いけれども、他社が採用している繰越サービスが意外と効果的で差がつきにくいとも言えます。それでは大体の例も出たのでこのサービスを総合的に判断しましょう。ずばりこのサービス、
境界の境目を少し越えたような使用量の人なら旨いけど、境目手前の人はよろしくない
と言えます。「使った分だけ安心プラン」で簡単安心、もやもやが取れた筈なのにまたもやもやになってしまった不思議な感覚です。ネット容量を気にせずに簡単に使える筈だったのに、割安かどうかを考えると結局は元に戻って微妙なラインを考えないといけないのです。ある意味でもっと複雑になってしまったとも言えます。ただ、この結論だと混乱してしまうので、この条件の人であれば比較的良さそうかな?と思える状況を想定してみました。このサービス、簡単に言ってしまうと
「FREETEL SIMはネット使用量の少ない人向け」
ではないでしょうか?時折大量に使ってるな~という人では、その高くなってしまう時に安くなった分を喰ってしまって少し割高になってしまい易いのです。
FREETEL SIMには他に変わったところは無いの?
FREETEL SIMの特徴は他には無いのでしょうか?これに関してはもう一つあげられます。メーカーであるが故に製品の取り扱いが容易なのが理由なのか、追加の保証がスマホ代の1割強~2割程度の価格で付けられます。他社は月額の追加料金を払う形で、実際に修理することになったら修理代も別途掛かるのですが、最初に追加料金を払えば新しいスマホと交換してくれるのが特徴でしょう。これはすっきりと分りやすい保証で良いですね。
その他、目立つ所では「2年縛り無しで解約時の違約金0」と会社は謳ってはいるのですが....これは微妙です。解約時の違約金は確かにありません。ただ、使ってみたけれどもやっぱりやめたで他の会社に今の電話番号そのままで移るような場合(転出MNP時)には、サービスを開始した初月で15,000円、以降は毎月1,000円ずつ下がっていき13ヶ月目以降は2,000円の費用が掛かるので、「電話番号を捨てたい」ような特殊な状況でも無い場合は、実質的に1年縛りの違約金と言えます。嘘ではありませんが、「縛り無し!」と言い切るにはちょっと紛らわしいですね。別の会社のマイネオも全く同じパターンです。この違約金ですが、FREETELだけが悪いのではなく、他社をみても音声SIMだけは1年以下の縛りが付いているのです。多分ですが、ドコモ等の大手通信会社との契約で何か取り決めがあるのだと推測しています。予想では、固定電話のように電話回線を持つ際に料金が発生するのだけれども、直ぐに他社に移管されてしまうとその経費分の利益が出ない内にお客さんがいなくなってしまうので会社としては損失になってしまう。解約する時に電話番号を他社に移管さえしなければ、残った電話番号を新しく番号を取る人に割り振れば良い訳で会社としては損失として計算する必要が無い、つまりこのような場合のみ解約金は不要って所ではないでしょうか。ある意味ではFREETELやマイネオのような表現の方が正しいのかもしれませんね。
まとめ
全体的にやや否定的になってしまった感は否めませんが、「使った分だけ安心プラン」の考えは良かったと思います。回線の速度が気になる方もいらっしゃるとは思いますが、サービスが開始したばかりですので今後、人が増えた時に回線に余裕があるかどうか、余裕がなくなった時に適切に増強していけるのかどうか、は不明です。今後の展開次第でしょう。値段的には他社と比べて不利でもなく、若いスマホメーカーが回線まで手を広げてみる、というチャレンジ精神旺盛な所は面白いと思います。また、メーカーなので土日祝日は休みなのかなと思っていましたがこれは年中無休なので問題無しです。実際に先日、端末保証と違約金についての詳細がわからなかったのでメールで問い合わせをしたところ、3連休のど真ん中の日曜日なのに返信がきてくれました。思わず「お疲れ様です」という気分になりました(。・_・。)
最後に、FREETEL以外の格安スマホを使用する時の月額使用料を知りたい方は、下記のリンクから詳しく解説しておりますのでよろしければご参照願います。
格安スマホ会社の比較、少し長いです
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最終更新日:2015年07月23日